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ステキ俳優、北村一輝さん堺雅人さんへの斜め上な愛で出来ています。 /コタロウ
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解説:西川美和監督。
出演にオダギリジョー、香川照之。 お話:東京でカメラマンとして成功している奔放な弟、猛。地元で父の事業を継ぎ働く堅実な兄、稔。母の一周忌を期に兄弟は再会する。 幼馴染の智恵子とも再会し、3人で渓谷へと遊びに行くが、猛が単独行動をしている間に稔といた智恵子は転落死してしまう。 これは事故か、殺人か。逮捕された兄をめぐり人々の心はゆれる。 ■心理描写、撮影方法が巧みで上手い監督さんだなーと思いました。監督のオリジナルストーリーだそうで、無駄の無い脚本。 香川照之さんの人の良さそうな佇まい、追い詰められた演技は勿論だけどこの映画はオダギリジョーの魅力が凄くでてた。 完全に、今までの作品のピカイチオダギリ(何その表現 元々上手い役者さんではあるけれど、この作品は郡を抜いてます。 そういう意味でも是非みて欲しいな。 以下ネタバレ満載なのでご注意。 ■これからはあくまで私的解釈。 自分としてはやはり、”あれは事故だった”派。 渓谷での兄と智恵子のやりとりは、弟はよく見えてなかったと思います。 見方によっては、どちらとも取れる程度。だけど弟は、前日智恵子とヤっちゃった後ろめたさから「もしかしたら兄は知ってるんじゃ…」という気持ちが何処かにあって「事故だ」と言いながらも根底では「兄は殺っているかも」という考えを持っていたと思う。 兄もそれが解っていて、捕まった当初 「人を信じたりしないのが俺の知ってるお前だよ。」 と言ったんだと。 ■弟はそういう考えを持っていたからこそ、後に兄が智恵子の件で自分にカマをかけていたことを法廷で知り「やっぱり!」と確信。ここいらで、よく見えなかった風景が彼の疑心もあって”兄が殺害する場面”へと明確にしっかりとした記憶としてすり変わっていく。そして、耐え切れなくなった兄の暴言(大して暴言じゃないんだけど弟にしてみればかなりのショック)で決定的に。 ”兄を救う”という発言はある意味で偽りではないだろうけど、結局は兄に裏切られたような…自分勝手ではあるんだけどそいういう気持ちもあって法廷での彼の発言になったと思います。 本当に救う気だけだったら、正直その後面会とかに行った筈だし。 弟の行動はこんなカンジ。 その後8ミリフィルムで昔の自分達を見て兄の腕を確認、智恵子の転落時の兄の傷を思い出し自分の間違いを知る、みたいな。 ■兄の行動としては彼の最初の発言がほぼそのままだと。 弟に対して羨む気持ちはかなりあったと思う。回りにも比べられただろうし。だから多少卑屈になっていて、エッチしたかどうかまで解るかは別として、智恵子と弟が2人で一緒に居たという嫉妬心と過剰に智恵子に拒絶されたときから一瞬かっとなったが、結局すぐ頭が冷めて必死に助けようとしてあの傷が出来たんだろうなぁ。というか、あそこまで傷が出来てしまう彼の執念がある意味凄い。 服役について、彼が抵抗しなかったのは弟の考えを理解できてしまったことと、智恵子が亡くなった件はやはり自分の所為もあるという自戒の念もこめてのことかな。弟も不器用だけど、兄も不器用で変なところで似てる兄弟だから。 ■智恵子に関してはどうでしょ。兄が自分に好意を持っていたのはしっていたけど、つかずはなれずで一定の距離をもっていた気がする。彼女にとって弟はカッコよくて自分をこの田舎から連れ出してくれる大げさにいうと救世主みたいな存在。 反対に兄は自分を田舎に留め置く存在。弟がいない内はそれでもよかったけど弟が帰ってきて自分を相手してくれたことにより、一気に嫌悪感が出て、助けてくれようと伸ばされた手も恐怖と嫌なものにして感じなかったのかもしれない。悲しいなぁ。 もう弟がフィルム観て気づいたところからおぉぉんと涙が出ましたぜ。 最後の兄の柔らかな微笑みはどう理解するべきでしょうか。 私の中では、なんだかんだ言っておにいちゃん!と駆けてきた弟をにくらしいなぁ、と思いながらも「しょうがないなぁ」と半ば諦めながらも慈んでしまう自分を苦笑してしまうような、そんな笑顔に見えました。 つか解釈な・が・い・よ!笑 長々語ったけど前置きしたとおり自分意見です。 人によって、どうとも取れる作品であるのが面白いと思います。
by gizoubox
| 2008-02-12 23:05
| 映画
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